【ゆいまーる/キャリア支援ナレッジ】理想的な働く時間はどれくらいか、世界と日本の労働時間から考える


こんにちは、株式会社ゆいまーるキャリア支援事業の「キャリリア」第二新卒チームです。

2021年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2021 日本の未来を拓く4つの原動力~グリーン、デジタル、活力ある地方創り、少子化対策~」(骨太方針2021)において、選択的週休3日制度の普及を図る内容が加わりました。

選択的週休3日制度は、ワークライフバランスを促進する施策として期待されており、育児や介護などと仕事の両立をするために、働く場所や時間の選択を柔軟にしようとしています。

その2年後の2023年には、引き続き選択的週休3日制度を普及させる旨が盛り込まれています。

参考:内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2021 日本の未来を拓く4つの原動力~グリーン、デジタル、活力ある地方創り、少子化対策~」(骨太方針2021)

参考:内閣府「経済財政運営と改革の基本方針2023 加速する新しい資本主義~未来への投資の拡大と構造的賃上げの実現~」(骨太方針2023)


しかし日本とは真逆に、海外には週6日労働を推奨している国があります。

今回は海外と日本の労働時間に関する法律や制度の背景を見ていきながら、自分の理想とする労働時間や働き方を考えてみましょう。

ギリシャでは週6日労働を推奨


ギリシャでは2024年7月、一部の企業に週6日労働の実施を認める法律が施行されました。

高齢化する労働力を支えること、そして労働者に補償を与えることを目的としています。

2009年に始まった金融危機で若者を含む大勢の労働者が国外に流出し、一部の企業では研修や人材育成を削減したこともあり、現在は労働力の高齢化や人手不足が問題となっています。

また、2023年のギリシャの労働時間は1週間に39.8時間と、EU諸国平均の36.1時間より多い上、時間当たりの生産性はEU諸国平均より30%低いとされています。

新しい法律では、従業員を週5日単位で雇用する事業において、6日目の日給は40%増額されるそうです。

成人の5人に1人が貧困状態と言われているギリシャでは、労働時間を増やして働く人の給料を上げることで、国の労働力アップに加えて貧困問題の解決も目指しています。

しかし、2021年に世界保健機関(WHO)と国際労働機関(ILO)が発表した論文によると、2016年には週55時間以上をベースとする長時間労働が原因で、脳卒中や心臓病などの病気で亡くなる方が74万5000人に及んだというデータもあります。

豊かな生活を目指して働く時間を過度に増やすことで、病気のリスクも考えられるというのは事実としてあります。

日本とは状況が異なりますが、海外から勤勉といわれる私たち日本人にも、労働時間と病気の関係は同じことが言えるでしょう。

今の仕事の先に理想の働き方があるのか考えてみるのもよいでしょう。

参考:The New York Times Greece's Six-Day Workweek: What to Know(日本語翻訳)

参考:公益財団法人 国際労働財団 ギリシャが週6日制を採用、諸外国では週4日制で生産性向上

日本人の1日8時間、週5日、週40時間労働の背景


現在の日本の労働時間に関する法律は、戦後に制定されて以降、世の中の流れに沿うように改定されています。

1947年(昭和22年)の労働基準法制定の当時、敗戦により日本の産業が著しく低下していました。

その中でも、日本の産業復興に向けて働くこと、それを国際的に認められている労働条件を取り入れて国が保障することが求められていました。

そこで、1日8時間、週48時間が定められました。

1993年(平成5年)の改正時には、現行の週40時間が実施されました。

それ以前の1987年(昭和62年)の改正で週法定労働時間を40時間に向けて短縮していくことが明確化・施行されましたが、法制面での問題に対応する形で改正された背景があります。

このように時代背景や法整備により、私たち働く人々の労働時間は変化してきました。

企業はこの法律に則り従業員の労働時間の管理をしています。業界・業種、企業により働く時間帯はことなるものの、どれくらいの労働時間か想像しやすいでしょう。

法律や制度があることが当たり前の現代だからこそ、自分が身を置いている状況を知って理解した上で、自分らしさを実現する労働時間や働き方を考えてみることもできます。

参考:厚生労働省労働基準局提出資料 労働時間法制の主な改正経緯について

おわりに


人生の中で、さらには1日の中で最も長く過ごす時間は仕事という人が多いのではないでしょうか。

だからこそ理想の働き方にするためにも、自分が身を置いている状況を把握して、どのように働いていこうかと考えることが大事です。

株式会社ゆいまーるキャリア支援事業の「キャリリア」第二新卒チームでは、皆さんと共に理想の働き方を考えるお手伝いをしていきます。

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【株式会社ゆいまーる(社長:島袋尚美)】
『若者のエンパワーメントを通じて、日本を元気に』を理念に、Itoop(ITコンサルティング)、JUNGLE BREWERY(クラフトビール)、Carellia(キャリア支援)など複数事業を展開。
HP▷http://yuima-ru-tokyo.com/

【社長の経歴】
島袋尚美(Shimabukuro Naomi)
沖縄出身。筑波大学卒業後、システムエンジニアとして証券会社に入社。
日本IBMに転職し、ダブルワークで立ち上げの準備を開始。
28歳で独立、2016年に株式会社ゆいまーるを設立。
その後国際結婚を経て、現在は子育てをしながらママ社長として、複数の事業を手掛ける。

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